「喜ぶ」というチカラ

「喜ぶ」というチカラ

なにか、特別な能力をもっているのかな、と思う営業マンがいます。
彼らは共通して成績が良いものです。
 
その特別な能力というのは、
「過去のお客さまから、別のお客さまをご紹介してもらえる」
というものです。
 
「紹介」という、たった2文字です。
しかし、これは、本当にすごいことだし、感謝すべきことなのです。
 

◆感謝すべき理由1

なぜなら、今どき競争や相見積もりは当たり前の世の中ですが、紹介客というのは、そうした「相見積もり」になる可能性は極めて低いからです。
激しい価格競争になりにくい顧客を紹介してもらえるわけですから、本当に感謝すべきであると言えます。
 

◆感謝すべき理由2

新規の見込み客を1件獲得してくるコストがゼロになるからです。
見込み客を獲得するための時間も、お金も、労力もほとんどかかりません。
 
では、紹介が数多く発生する営業マンは、
どのような「紹介のコツ」を実践しているのでしょうか?
 
 
実は、そのコツを知るためには、まずは3つの間違った前提について理解する必要があります。
 

◆間違い前提1 口コミと紹介の混同

 
口コミという単語は、「マスコミ」という言葉との対比で生まれた言葉であって、人々がお店や、商品・サービスに関しての評判をかたることです。
実際に、フェイスブックや、インスタグラム、ツイッターなど、インターネットには口コミがあふれています。
それらを分析してみると、興味深いことがわかります。
口コミになる切り口は同じなのです。
面白い、笑える、かわいい、感動、美しい、珍しい、ペット、旅行先、有名人、お祝い事などが口コミされています。
笑えるメニュー、旅館の窓から見える美しい夕焼け、ソフトクリームを食べて幸せそうな顔をする子供、そうしたものが口コミされて、確かに消費につながっています。
しかし、それらは「口コミ」であって、「紹介」ではありません。
まず、こうした「口コミ」と「紹介」の違いを明確に意識をしないといけません。
自分自信がお客さんにしてもらいたいのは、「口コミ」なのか、それとも「紹介」なのか、それを明確に意識することが必要なのです。
 
紹介が起きない営業マンは、これを混同しているために、「是非、お客さまのブログとかツイッターで、宣伝してくださいねー」等という間違った依頼をしてしまいます。
お客さまの立場になってみれば、建築会社から素晴らしい家を買うことが出来たからといって、その建築会社さんを口コミするネタなんて、どこにも見当たらないのです。
 

◆間違い前提その2. 紹介を、お金で買おうとする

時々、「お友達紹介キャンペーン」というのを見かけます。
お友達を紹介すると、キャッシュバック・キャンペーンとか、USJチケットプレゼント、旅行券プレゼント、Amazonギフト券プレゼントとかも良く見かけます。
これらのキャンペーンの前提には、「利得を目当てにお友達を紹介する」というお客さまの存在があります。
確かに、効果がゼロだとは言いません。
しかし、私の考えでは、「お客さまの紹介を金で釣る」というのは正しいとは思いません。
金品を目的として紹介をしてもらえたお客さんというのは、他のお店に奪われてしまう確率も高いからです。
 

◆本当に重要なことはなにか?

お客さまは、どうして「紹介」をするのでしょうか?
それは単純なことなのです。
 
「喜んでほしい」からです。
営業マンの嬉しそうな顔が見たいから紹介するのです。
紹介されたお客さまの喜ぶ顔が見たいから紹介するのです。
誰かに喜ばれたいからこそ、紹介をしているのです。
誰かに喜んでもらえることで、自分の人生を豊かにしてくれるからです。
 
この点を忘れてはいけません。
 
 
過度に、金品で紹介を釣ろうと考えてはいけないのです。
 

◆間違い前提その3. お客さまは、均質である。

上記のような「キャンペーン」を仕掛けるのは、お客さまの考え方がみな同じであるという前提があります。
しかし、実際には「紹介するお客さまは、次から次へと紹介してくれる」という事はありますが、「紹介しないお客さまは、プレゼントがもらえても、旅行券がもらえても、紹介しないものは、紹介しない」というスタンスは変わりません。
「紹介はしない。旅行なら自腹で行くからいいよ」そう言われるのがオチです。
 
私はこれまで20年以上も、経営コンサルタントとして、「紹介案件の発生」について実務経験だけでなく、情報収集してきています。
その経験からしても、紹介する人はするし、紹介したくない人はしないのです。
つまり、お客さまは均質ではないということなのです。
 
 

◆どのように「紹介」を獲得するのか?

これまで、3つの間違い前提をお伝えしました。
ここから導き出される事は、
「紹介をしてくれるお客さまは、ちょくちょく紹介してくれる人であって、誰かに喜んでもらいたいと期待している」ということです。
だからこそ、「営業マンとして、別のお客さまを紹介してもらえた事を、心から喜んでいる」という喜びの気持ちをしっかりと伝える事が大切なのです。
この営業マンの特別な能力というのは、誰でも学ぶことが出来ることです。
 
紹介してもらえた時に、「喜びの気持ち」を相手に伝えるということです。
 
例えば、あなたが電話で「この度は、··様をご紹介頂けまして、いつもありがとうございます。また何かありましたら、いつでもご連絡下さい。取り急ぎお電話で失礼ながらお礼申し上げたいと思いまして・・・」という風に電話でお礼を伝えたとしましょう。
 
上記のような程度では、喜んでいることを十分に伝えたとは言えません。
 
また置き手紙をする場合でも、「この度は、··様をご紹介頂けまして、いつもながらお礼申し上げます。お留守でしたので、お手紙置いておきます。いつもありがとうございます」と、いうような手紙を書いたとします。
これは「嬉しくて訪問してまでお礼を伝えに来た」というのが伝わりますから、電話よりはマシかも知れません。
しかし、これであっても、十分に喜びの感情が伝わったとは思えないのです。
 
お客さまが、「そんなにも嬉しいのか! この営業マンになら、もっと喜んでもらいたい!」と感じるほどに、喜びの表現方法を工夫してみてほしいと思います。
 
喜びの表現方法の文例については、弊社クライアントさんには提供していますが、もし、皆さんが自力で考えたいというのであれば、
その工夫のひとつとして、私は数多く喜ぶというのを提案しています。
・紹介されたタイミングでお礼を伝える。
・お客さまと会うことが出来たタイミングで2回めのお礼を伝える。
・契約してもらえたタイミングで3回目のお礼を伝える。
 
ひとつひとつは小さな喜びの感情でも、何度もお礼を伝えてくれれば、「あぁ、嬉しいのだな。喜ばれているのだな」と感じることが出来るからです。
 
紹介客を次々と得られるためにも、「喜びを伝える工夫」に努力をしてみるのは、どうでしょうか。
 
佐藤より
 
 
 
 
 
 

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