値段で勝つのか?価値で勝つのか?
「もっと安くしないと売れない」と焦るとき、こう自問してみるとわかりやすいです。
――価格競争で100円ショップダイソーに勝ちにいくのは簡単か?
――ドン・キホーテに、価格勝負で挑む?
――イオンのトップバリュに、価格勝負で挑む?
シンプルに考えれば、それは不利だと思う。
特徴を出していかないと、価格競争の波に巻き込まれ、消耗戦になります。
特に、中小企業や、業界2位、業界3位は、やっぱり特徴を出していかないと価格競争に巻き込まれる。
ここで誤解してほしくないのは、「価格で勝負するな」と言いたいわけではないということです。
大切なのは、 「価値と価格のバランスを“高い位置”で取る」こと。
大企業は「万人向けの高い価値を、万人が買いたい安い価格で」という努力をします。
規模や資本があるからこそ、それが可能です。
一方で私たち中小・個人事業は、その土俵で戦っても勝ち目はありません。
ではどうするか。
「こだわった価値を、少数が納得できる価格で」 を提供する努力をしたほうが良いと思います。
このポジションなら、価格競争に巻き込まれずに済む。
お客さまから「これは良い。これを探してた。これなら払う」と思ってもらえるもの。
結局、商売は「安さで勝つか」「価値で勝つか」の二択ではなく、
自分たちの強みをどう見せて、どの価格で納得してもらうかのバランスの話だと思う。
そんなの当たり前だろ、と思うかも知れないが、
こういうポジショニング取りって、当たり前だけど簡単ではない。