新しいものを売るより、再発見させたほうが売れる?
昔のメモを見ていたら、こんなことが書いてあった。
「再発見させると、売れる」
例として書いてあったのが、シナモン。
シナモンなんて昔からある。
普通に考えれば調味料というか、香辛料というか、そういうもの。
ところがあるときテレビで、シナモンを食べると毛細血管がどうのこうのという健康面への効能について放送された。
すると翌日、シナモンはスーパーで品切れになっていた。
この話で面白いのは、新商品が登場したわけではないことだ。
シナモンは昨日までのシナモンと何も変わっていない。
変わったのは、
「シナモンって、健康に良いって、そんな一面もあったのか!?」
という、消費者が再発見をしただけ。
これ、商売ではけっこう重要なことなんじゃないかと思う。
実は、私自身にも似た経験がある。
営業研修の話をしていた時、「合意というプロセスは、営業成績を上げるうえで非常に効果的なんです」という話をしていた。
あるクライアントさんが、
「合意っていうプロセス、いいですね。新人がすごく育てやすいです」というような評価をしてくれた。
これぞ、価値の再発見。
それ以降、私はセミナーのなかで、「合意は、営業成績を上げるだけでなく、新人が育てやすいシナリオ営業なんです」と伝えるようにしている。
営業研修の中身は、まったく変わっていない。
研修や、商品そのものを新しくするんじゃなくて、
その商品を買う理由を新しくする。
これはけっこう大事だし、使える気がする。
例えば、資料請求まではしてくれたけれど、その後ずっと宙ぶらりんになっている見込み客。
商品についてはもう知っている。
一度は興味も持った。
でも買わなかった。
こういう人に同じ商品の説明をもう一度しても、たぶんあまり響かない。
でも、
「実は、こういうメリットもある」
「実は、こんな問題を抱えている人にも役に立つ」
と、今までとは違う買う理由を見せたらどうだろう。
既存客へのコンテンツとしても同じことが言える。
◆石鹸を、洗顔用として買ってくれた客に、実は泡立てるとクレンジングにも使える。
◆スマホで家族割で複数枚の契約チップを契約している方に、
「御自分用に、スマホ、タブレット、ノートパソコンと、複数のチップを1人で使うひともいます」と伝えてみる。
そういうことを後から知れば、
「へえ、そんな使い方もできたのか」
となる。
それによって使う頻度が増えたり、継続する理由が増えたりするかもしれない。
新しい商品には「それ何?」という警戒がある。
でも、すでに知っているものには、それが少ない。
知っている。
でも、その価値は全部知っていたわけではない。
この、
「知ってる」から「そんなのもあったの?」への変化
には、意外と強い力があるのかもしれない。
シナモンそのものには抵抗がない。だから再発見があると売れやすかった。
我々は、売れないと、商品を変えたくなる。
新商品を作ったり、機能を追加したり、値段を変えたりする。
でも、その前に一度、
「この商品を買う理由って、ほかにもないか?」
と考えてみる。
再発見させると、売れる。
これは大事だと思います。
