経営コンサルのブログだけど、まあ、趣味の話もいいでしょ。
そういうの期待してない人もいるだろうけど・・・。
E500に乗り始めて何年経つんかな。
正直最初は、こんなに満足感を感じるとは思っていませんでした。
私は、プロの整備士さんみたいに、油まみれになって、自分でエンジンをオーバーホールした経験があるわけじゃないです。
せいぜい、日常メンテナンスぐらいしか出来ません。
足回りをばらした時なんて、もう元通りにならないんじゃないかと思いました。
インジェクターを掃除するだけでも数日もかかってしまって、このまま壊しちゃうんじゃないかと不安になり、正直ギブアップしたかったぐらいです。
ですが、一人のW124ファンであり、オーナーとして、この時代(90年代初頭)のメルセデスの「異常なまでの情熱」と、メカニズムの良さは、乗れば乗るほど底知れぬ魅力を感じます。
今回は「M119型 5.0L V8エンジン(特に後期型のLH制御仕様)」の何がそんなに凄いのか、調べてみたことと、実際のドライブフィールを記録してみようかなと思います。
1. 伝統の「M117」をベースにした、贅沢なDOHC 32バルブ化
E500のエンジンは、1つ前の先輩Sクラス(W126)で採用されたM117(V8 SOHC 16バルブ)のシリンダーブロックを使いつつ、新しく設計されたDOHC 4バルブヘッド(32バルブ)をドッキングさせて作られたエンジン(M119)なんだそうです。
5.0リットルという大排気量でありながら、吸排気効率を極限まで高めたこの構造が特徴なんだそうです。
正直、調べてみて、それを説明されても、まったくイメージが湧きません。
当時のメルセデス・ベンツ社のエンジニアさんたちが、すごく工夫を積み重ねて作ったエンジンなんだろうなというぐらいしか理解できないのが悲しい。
でも、30年以上も前の車を運転していると、しっかり伝わってくる良さはあります。
【乗っている体感ポイント】
街中を流している時は「静かで重厚なセダン」そのものです。
スムーズだし、トルクも馬力も不満はありません。車のサイズ感もちょうどよくとても運転しやすいセダンだと思えます。
しかし、いざ高速の合流とかでアクセルを踏み込むと、まるでエンジンが「待ってました」と言わんばかりに吠えはじめます。
現代の車と比べたら、非力かも知れないです。
でも、パワーの頭打ち感なんてまったくありません。回転数が上がるほどにパワーが湧き出てくる感覚はあります。馬力と車重のバランスでいえば、理論的にはレクサスのIS350と似たようなスペックですが、実際に乗ってみるとレクサスIS350のほうがキビキビ早い気がします。
ゴルフのRも運転させてもらったですが、圧倒的にRのほうが早いし、軽い。
でも、旧車ですから、そもそも、そうした車と比較するのも違う気がします。ただね、そうとは言えど、旧車に乗っていると、どうしても非力だったりして、信号が青に変わった瞬間に、今どきの軽自動車にぶっちぎられたりすると悲しい気持ちになります。
E500はそんなことはありません。
ウルフサウンドと呼ばれる排気音とともに、遅さは感じないです。
馬力は300馬力ちょいなんですが、30年以上も前の車なのに、もたつきは全く感じません。なによりも、乗り味が最高なんです。
2. 油圧制御の「可変バルブタイミング機構(VVT)」
このエンジンは、吸気カムシャフトには油圧で位相を変化させる可変バルブタイミング(VVT)が採用されています。 低回転域では極太のトルクを発生させ、踏み込めば高回転までストレスなくパワーが追従する仕組みだそうです。
これは少し理解できますし、実際に乗ってみても、体感します。
【乗ってる体感ポイント】
これを調べて、「あー、そういう理由だったのか」とよくわかりました。
このVVTの恩恵を一番感じるのは、低速からの立ち上がりです。
とにかく低回転でも高回転でも、しっかりパワーを感じるんです。
発進時に、アクセルをほんの数ミリ踏み増しただけで、2トン近い車体を「グイッ」と力強く前に押し出す分厚いトルクが立ち上がってきます。私は時々、裸足でアクセルやブレーキを操作します。ダイレクトに感じるからです。
この車は、足裏の動きにミリ単位で、しっかり車の動きがつながっていて、トルクがついてくるこのダイレクト感は、一度味わうと病みつきになります。私は通勤でも使うので、日常使いだと、どうしても信号が多くて、発進停止の頻度が高いです。
その都度、発進がもたつくとイライラして乗るのが嫌になってしまうんですが、この車は違います。さらに、高速道路で巡航運転しているときの、あのなんとも言えない安定感・・・。
地面にくっついてびたーーーーっと真っ直ぐ走っている安心感。
その高速状態からグッとアクセルを踏んだときの底しれぬパワーとトルク。
たまらんです。
3. 完全電子制御「LHジェトロニック」の緻密さ
初期の500Eでは機械要素が残るKEジェトロニックでしたが、後期型E500では熱線式エアフロを用いた完全電子制御の「LHジェトロニック」へと進化しました。
これにより、燃料供給が極めて緻密になり、アイドリング時の「動いているのか不安になるほどの静粛性・平滑性」と、踏み込んだ時の鋭いレスポンスが両立されています。
これは、前期型と後期型を乗り比べたことがないので、正直わかりません。
【乗ってる体感ポイント】
信号待ちで停まっている時、アイドリングの振動は静かです。
それなのに、ひとたび右足に力を込めれば、タイムラグゼロで「ぎゃーん」とにエンジンが反応してくれます。この静かな落ち着きと、荒っぽい動のギャップがまた良い。
これは、このLH制御ならではだと思います。あと5リットルもあるエンジンなのに、そんなに燃費が悪くないのもこの燃料制御のおかげです。高速だとリッター10km行く事も多いです。
しかし、落とし穴があります。エアフロの配線パリパリ問題です。
ハーネスが熱劣化でパリパリ。下手に触ったり配線を動かしたりすると、その瞬間、パリパリがはがれて電気ショートして終わりがくる。
そうなると環境配慮素材じゃない強い被覆の、色とりどりな配線を買ってきて、自分でハンダ付けするという1ヶ月コースの作業が待っています。(対策品って買えるのか知らないです)
4. 全域で密度が詰まった「全能のパワーデリバリー」
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最高出力: 325–330 hp / 5,700 rpm
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最大トルク: 49.0 kg·m / 3,900 rpm
スペック上の数値以上に、エンジンの凄さを感じるのが、その「質感」です。
【乗ってる体感ポイント】
高速道路に入って巡航スピードに乗せた時のフィーリングは、まさにヨダレものです。
金属の塊が、力強く運んでくれている感じ。4,000回転を超えてからの重厚な伸びは、文字通り「金庫が走っている」という感じです。
精密で巨大な金属の塊が、一切のブレなく滑らかに移動しているという感覚が、ハンドルや、シートから体に伝わってきます。ターボ車のような「ブースト1.7でふっ飛んでいく感覚」とは全く違います。
エンジンそのもののメカニカルな精度の高いちからで引っ張ってってくれる感じです。悲鳴をあげるわけでもなく、頑張ってる感じもせず、伸びやかに4000回転を超えて嬉しそうに回っていく感じです。
出張とかで高速を乗って移動することも少なくないんですが、やっぱりええわぁ。
メカニズムとしての「光と影」
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【光】金庫のような剛性感とバイブレーションの無さ クランクケースをはじめとするブロックの剛性が恐ろしいほど高いため、高回転域でも不快な微振動がないんだそうです。
長距離ドライブでも疲れ知らずなのは、その圧倒的なボディとエンジンの剛性感のおかげだと思います。 -
【影】狭いエンジンルームが生む「高熱」との戦い 本来直6サイズを想定していたW124のエンジンルームに5.0L V8をぎっしり詰め込んだため、エンジン内部は熱い!
【乗ってる悩み】
正直、夏場の渋滞はドキドキします(笑)。
ボンネットを開けると「ぎっしり詰まったV8」から恐ろしいほどの熱気が漂ってきます。外気温40度とかで渋滞はまると、ヒヤヒヤします。
パーキングエリアに停めて、しばらく休憩して、体操してまた出発。でも、私のE500には、アルミの強化ラジエターと、強制ファンが付いていますから、それでも熱さ対策はしてあるほうです。
おわりに
この時代の後継のM113エンジン(SOHC 3バルブ)が、環境性能やコスト、実用性を重視したスマートな優等生だとすれば、このM119は「コストを度外視して、堅牢性と精密さを極限まで追い求めた古き良きメルセデスの最高傑作」だと感じています。
「最善か無か」、これは、この時代のメルセデスのスローガンです。
このスローガンが私は好きで、E500を乗っていると、それも理解できる気がするのがすごい。
私は、エンジニアでも、プロの整備士さんでもないですが、ただのファン、一般ドライバーですが、そんな私でもわかるぐらい、E500は、本当にすごい傑作だと思います。
この車を乗る仲間が増えてくれたら良いなぁと思います。



